ウェットラボのデータ解析を自動化・拡張してデータのボトルネックを解消

Solving Data Bottlenecks

アッセイデータ・ハイスループットスクリーニング(HTS)データの量は膨大で今も増え続けているため、ウェットラボで働く研究者にとって自動データ解析パイプラインは非常に重要になっています。

実際、製薬ラボの研究者の要望のトップはデータ自動化パイプラインなので、これは当然です。

[PerkinElmer Informaticsも全く同じ意見です!だからこそ、Signals VitroVivo™にはデータ自動化パイプラインがあるのです。以下をご覧ください]

増大するデータはどこから来る?
Statista社は、2022~2025年でデータ量(世界中で作成・収集・コピー・消費されるデータの総量)がほぼ倍増し、181ゼタバイトに達すると予測しています。データを増大させる主な原因は科学研究です。フロントエンドのデータ収集の自動化と、より堅牢な機器の統合、科学技術などの進歩が組み合わさって、データの生成速度を加速させる要因となりました。

科学データのボトルネックに変化は?
しかし、解析において、バックエンドの自動化がなされていないことが新たな障害となり、データの停滞がデータ収集からさらに下流に移動しています。ラボの未来に関する見解のほとんどは、データの自動化が重要な役割を果たしているとしています。Technology Networksの『Towards the Lab of the Future』にて、ジョアンナ オーウェンズ(Joanna Owens)氏はこのように記しています。

Looped Intelligence
「未来のラボでは、自動化ツールや人工知能を搭載したロボットがプロトコルを実行し、データを収集・解析し、後続の実験を計画するため、研究者は手作業やルーチンの実験から解放されます。それにより、得られた結果の意味の解釈や、より大きな科学の問題に集中するための時間が大幅に増えるでしょう」

一方、Chemical & Engineering Newsのシニアエディター、リック マレン(Rick Mullen)氏は『The Lab of the Future is Now』の中で、AIによる自動化は研究の新たな時代を示しており、私達は既に未来のラボに足を踏み入れているようだ、と述べています。

ウェットラボ向けのデータ解析パイプラインの自動化
質問:新たなデータのボトルネックが解析である場合、どのように解決すればいいのでしょうか?
回答:自動化です。

自動化したデータ解析パイプラインを導入することで、ユーザが双方向的にワークフローを進める必要がなくなります。

そのため、時間を節約でき、一貫性と再現性のある解析が得られ、ワークフロー中の人的エラーの確率が低下します。ですから、要望のトップに挙げられたデータ解析パイプラインの自動化は、「必須」なのです。実際に、学術機関のラボでは独自のオープンソースソフトウェアの開発を試みており、自動化へのニーズは切実です。

データ解析のボトルネックを打破する
研究者が直面している重要な課題は、データ解析ワークフローに取り組むための時間がないことです。そこで、データ処理の自動化が効果を発揮します。Signals VitroVivoで作成したワークフローは簡単に解析パイプラインに変換され、その後Signals Data Factory内にあるSparkクラスタで、ユーザが介在することなく実行されます。とても速く!

簡単にデータ処理の規模を拡大でき、時間を節約し、データの正確性・有用性を確保できます。

アッセイ開発から高分子開発まで対応するソリューション
PerkinElmer Informaticsでは、ウェットラボのワークフローに役立てるために、全てのPerkinElmer Signals ソリューションに科学インテリジェンスを組み込んでいます。

Signals Research Suite™は、Signals Notebook™Signals VitroVivoSignals Inventa™で構成され、これら全てが相互にシームレスに統合されています。

特にSignals VitroVivoプラットフォームでは、ローコード/ノーコードプラットフォームでのデータ処理ワークフローをユーザが設計できます。高いデータ効率の真の実現には自動化が不可欠ですが、Signals VitroVivoのワークフローは従来の双方向的な方法(手動のセルフサービス)でも進められます。

Signals VitroVivo:

  • プレートのデータを読み取り、ウェル別にメタデータを追加できます。
  • データ正規化ステップと最初のデータ品質管理ステップの実行と、一連の過程全体にわたる結果の標準化が可能です。
  • 業界標準のマルチパラメータのカーブフィットモデルが全て含まれており、設定不要なエンジンを搭載した個別の外れ値の自動検出機能(GESDやカーブフィッティングなど)にデータをフィードします。研究者は、このエンジンをさらに拡張できます。
  • 得られたカーブフィットの結果は、続くSAR(構造活性相関)解析のためにSignals Data Factoryに保存され、インデックス付けされます。

TIBCO® Spotfire®に加えてPerkinElmer Informatics独自のアプリケーションデータフレームワークからもデータ処理ワークフローを設計できます。ワークフローの全てのステップと計算値がJSON定義として取り込まれます。

Signals VitroVivoを使用すれば、アッセイの開発・ロースループットからウルトラハイスループットまでの産生アッセイ・ハイコンテンツスクリーニング・in vivo試験を統合し、さらにデータ解析ワークフローを自動化できるため、研究者の負担が減り、より多くの研究が行えます。

自動化された、ハンズフリーでボトルネックのない未来のラボを始めませんか?インタラクティブ デモギャラリーをご覧いただくか、今すぐお問い合わせください。

以下の白書『How to Optimize In Vitro and In Vivo Data Analysis in Drug Discovery』でも詳細をご覧いただけます。

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クリストフ・ゲンツレ 博士(Dr. Christof Gänzler)

クリストフ・ゲンツレ(Christof Gänzler)博士は、ヒトパピローマウイルスワクチンに取り組んでいる独・ハイデルベルクのGerman Cancer Center(dkfz)から分子生物学の博士号を取得しました。これまで、TIBCO Spotfire社に参加する以前に、LION Bioscience社でScientific Bioinformaticsのコンサルタントとなりました。そこで中央ヨーロッパのセールスコンサルタントチームを統率し、その後、Zephyr Health社に入社。その後、PerkinElmer InformaticsのScientific Analytics担当マネージャーに就任しました。近年は、バイオプロダクト マーケティングを担当していました。